|
|
|
【平成十三年八月】 |
|
東京での仕事の帰りに楽しみに寄る剣道具店がある。
五年前の京都大会(六段以上の剣道高段者の大会)のとき、日本一の剣道具師Sさん(現在83歳埼玉県在住)が剣道具作りを見せると聞いて、約2時間ほど時間も忘れその方の物作りの澄んだ呼吸をじっと眺めたのがきっかけである。
この夏休み、現在はもう注文を受けつけることができない(何年も先まで待っている人がいる)とまで言われるこの剣道具師のところに一人の女の子(小学生)が割れた竹刀を持ってきた。
Sさんは割れていた箇所を削った後、上下を逆にして
「これで当分使えるよ。次の竹刀は竹の節の位置のほぼ同じものを探して買うんだよ。それが割れたら2本の竹刀を1本に組みなおしてあげるから、そのときは持ってきな。」
道具屋が「無償」で竹刀を修理したり、古い竹刀と組み替えたりしている姿は三十年以上剣道をしている私も見たことがなかった。
美しさとともに機能性が高い−例えばひもでくくらなくともかぶった面が落ちない芸術品のような面を作るとまで評されるSさんが、時間を惜しまず「仕事に取り組む原点。
(1)竹刀修理を見せ修理の仕方と竹刀を大切にする気持ちを子供たちに育てる。
(2)損得にかかわらず目の前のお客様一人一人を大切にする。」を当たり前の様に、昔Sさんの親方がやっていた通り続けている。
うれしくなった。本当に嬉しくなった。超一流のこの空気を全部いただきたいと思う。
8月の末に五年越しでお願いしてあった子供用の見事な竹胴十枚が届いた。
--新もの--
◆ 山椒(平成14年8月20日入荷分)
◆ ビロードごま(平成14年9月入荷分)
◆たかの爪(平成14年9月20日入荷分)
◆実生柚のす(平成14年11月入荷予定)
--限定品--
◆ 紀州三年梅
お願いしている方が「某料理番組」で大きくとりあげられたため、残り小カップ200個のみで来年の秋まで(三年もの)はありません。
|
|
|
|